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日本三大稲荷のひとつに数えられ、商売繁盛のご利益で全国的に知られる「豊川稲荷」。曹洞宗の寺院で正式には「妙厳寺」といい、約580年前の室町時代(1441年)に創建されて以来、織田信長公、豊臣秀吉公、徳川家康公などの武将や、渡辺崋山など文人たちからの信仰を集めてきました。その鎮守『豊川吒枳尼真天(だきにしんてん)』(通称豊川稲荷)は江戸時代には庶民の間で商売繁盛や家内安全、福徳開運の善神として全国に信仰が広がり、現在も年間およそ五百万人もの参拝客が訪れます。
本殿でのお参りのあとは、狐の石像が奉られている霊狐塚も一見の価値あり。もともとは納めの狐像を祀る場所でしたが、現在では信者から献納された大小1000点以上の狐の石像がずらりと並び、その様子は圧巻です。
豊川稲荷の門前町には、飲食店やみやげ店など100店以上がずらりと並んでいます。なかでも地元グルメ「豊川いなり寿司」は必食。お供えしてあった油揚げにご飯を詰めたことがはじまりといわれていますが、今では通常の豊川いなり寿司に加え、一味やゆずなどの風味がするものや、みそかつや鰻のまぶしがのったものなどバリエーション豊富に展開されています!